【世界史勉強法】近世ヨーロッパ史の流れと試験対策のコツ

中世の混乱期を経て、ヨーロッパの諸国はそれぞれに1つの国家として結束を強めます。

ここで扱う近世ヨーロッパの歴史は、15世紀半ばから18世紀終わりにかけて、ヨーロッパが地域を越えて世界に広がる時代です。

日本では戦国時代~江戸時代後期にあたる約300年の期間ですが、さまざまなできごとがあった時代なので、大きく3つに分けて流れをつかみましょう。

前期:大航海時代と絶対王政

近世ヨーロッパは、まずルネサンスから考えてみましょう。

かつては文芸復興とも呼ばれていましたが、ヨーロッパ各地に与えた影響が文芸だけには収まらないため、今では単にルネサンスと呼びます。

きっかけは中世のイタリアで、オスマン・トルコの侵攻から逃れたギリシア人が、イタリアに多く移り住むようになり、そこから独自の文化的革命が広がったと言われています。

やがてフィレンツェ・ミラノ・ヴェネツィア・ナポリなどの都市で、メディチ家(フィレンツェ)などがパトロンとなり、ミケランジェロ、レオナルド・ダ・ヴィンチ、ガリレオ・ガリレイなど、数え上げればきりがないほど多くの文化的偉人たちが活躍するようになります。

その後ルネサンスはイタリアをとび出して、フランス~ドイツ~イギリスなどでも盛んになり、17世紀中頃まで続きました。

一方、キリスト教社会とイスラム教社会の衝突も激しくなり、ビザンツ帝国がオスマン・トルコに滅ぼされると、ヨーロッパから東に向かう交易路が寸断されます。

その状況を打破するために、ヨーロッパ諸国は西に向けて大西洋を使った航路を開拓します。

ここから大航海時代が始まるわけです。

この時期からスペイン、ポルトガルなどの新しい国々が台頭し、ヨーロッパの主要な国々では国王の権力が強大になり、絶対王政と呼ばれる時代に突入します。

またルターカルヴァンによる宗教改革の結果、カトリック教会からプロテスタント、ピューリタン、イングランド国教会が派生したのもこの頃です。

中期:ヨーロッパ世界の拡大

近世中期は1559年、イギリスでエリザベス1世女王が即位した時期から始めましょう。

女王の約50年に及ぶ治世には、フランスでユグノー戦争(1562年~)と呼ばれる内戦が起こり、これにイギリスも干渉します。

1571年にはスペインとオスマン・トルコとの間でレパントの海戦が起こり、これに勝利したスペインがヨーロッパで最強の国家となります。

そして1588年にはアルマダの海戦でイギリスがスペインを破り、エリザベス女王は遂にヨーロッパの覇権を手にするのです。

それにしても、中世から近世のヨーロッパでは、よく飽きもせずに戦争ばかりしていたと感心してしまいます。

近世中期は、もう1つの戦争で区切りをつけましょう。

神聖ローマ帝国ではカトリック派とプロテスタント派との対立が続いていましたが、遂に国内が両派に分かれて内戦が勃発しました。

この30年戦争(1618年~)は内戦にとどまらず、フランスや北欧諸国も巻き込んだ、歴史上初のヨーロッパ大戦争に発展してしまいます。

最終的には周辺各国の働きもあり、ウェストファリア条約(1648年)で講和が成立します。

しかし神聖ローマ帝国では、約350もの諸侯に完全な自治権が認められたため、これ以降は諸侯による連合国家として存続することになりました。

後期:革命の時代

絶対王政下で各国は、ヨーロッパ以外の地域にまで航路を開き、アメリカ、アフリカ、インド、東アジアなどに植民地を開拓していました。

その中でも東インド会社を設立したイギリスとオランダは、世界屈指の経済力を誇るようになります。

各国の国王の権力もさらに強大になりましたが、同時に市民階級の存在がこの頃から徐々に重みを増してゆきます。

イギリスでは国王と議会が対立し、独立派(議会派)のクロムウェルが、1649年に国王を処刑してピューリタン革命(清教徒革命)を成功させます。

ただしこの時はクロムウェルが独裁政治を行い、その後王政が復活します。

しかし1688年、イギリスの内紛にオランダが介入して、国王ジェームズ2世を追放。

代わりにメアリー2世とウィリアム3世による共同統治が始まりました。

これがイギリスにおける名誉革命です。

ついでに言うと、翌年からイギリスはフランスと、また第2次百年戦争を始めます。

革命の火はアメリカに飛び火して、アメリカは独立戦争(1775年~)の末にイギリスからの独立を果たします。

さらにフランス革命(1789年~)により民衆が政治を動かす力を得て、同時に絶対王政は終わりを迎えたのです。

テストではここがポイント!

中世から近世に至るヨーロッパでは、オスマン・トルコなどの周辺勢力も介入して、めまぐるしく国家間の関係が変化します。

神聖ローマ帝国のように、国家自体がバラバラになるケースもあり、文章を読むだけでは整理がつかないと思います。

そんな時は、歴史上の国々の変遷が分かる世界史地図を活用しましょう。

ヨーロッパの国々が成長や衰退を繰り返した様子を、時代ごとに確認することができます。

歴史はイメージで覚えることも重要なのです。

まとめ

近世になって、ヨーロッパは世界に羽ばたく翼を手に入れます。

現代ヨーロッパの中心になる国々が確立し、世界各地に植民地を広げるという、その後の歴史の流れを決めたのがこの時代です。

もう1つ重要な社会変革として、近世晩期に産業革命が始まったことを忘れないでください。

この大事件が次の歴史を生み出すことになるのです。